本、読んでみない?

紙の本をこよなく愛する読書マニアによる読書のススメ!本、読んでみない?

神人の国へ。金の麦を手にした時から。「シュナの旅」

皆さんこんばんは!


今日は絵本を紹介する日です。


絵本と言っても、正確には

絵物語と呼ばれておりまして

文庫サイズで挿絵がふんだんに使われています。


そして今日ご紹介する本の作者は

なんとあの!

 

 

 

 


宮崎駿監督です。

 

スタジオジブリ始まりの作品と言えば

やっぱり風の谷のナウシカですよね。


今日は、ナウシカと並行して手掛けたという

 

宮崎駿絵物語

シュナの旅」を紹介します。

 


1. 「シュナの旅」あらすじ

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出典: シュナの旅 (アニメージュ文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4196695108/ref=cm_sw_r_cp_api_i_zLbSDbKGAWG91

 

シュナは貧しい国の王子です。

土地が痩せ、作物が取れず

このままでは民が飢えてしまいます。


そんな時に、金の麦の噂を聞きました。

なんでも神人の地にある金の麦は

枯れることはなく、

常に穂が育つらしいのです。


民を救うために

シュナはひとり、ヤックルに乗って

神人の国を目指す旅に出ます。


旅の道中は

痩せ果てた土地が続き

廃墟と化した町をたくさん通り過ぎました。

 

そしてやっと着いた大きな国では

奴隷商が栄えており

シュナと同じくらいの年頃の少女が

妹と一緒に荷車に入れられているのを

見つけました。

 

少女たちを助けるため

シュナは荷車を襲撃し

解放されるか残るか、

奴隷たち自身に決めさせます。

 

そして降りてきたのは

少女とその妹だけでした。

 

テパと名乗る少女と共に

シュナは旅を続けますが

神人の国まで行くのはあまりにも危険なので

途中の村でテパたちを残し

ひとりで神人の国に向かいました。

 

見事たどり着いた神人の国では

金色の稲穂があたり一面で揺れています。

 

麦を育てる神人たちが

常に見張っていました。

 

シュナは見張りの目を盗んで

金の麦に触れたところ

突然神人が激怒して襲ってきます。

 

金の麦をむしりとり

命からがら逃げ切ったシュナですが

テパたちのいる村に着いた時

すでにボロ雑巾のような姿になり

 

人としての一切の感情や知識を

無くしてしまっていました。

 

2. テパの献身

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出典: http://www.ghibli.jp/shuppan/old/pickup/shuna/

 

痩せ細ってボロボロになり

自分さえも忘れてしまったシュナを

テパは必死に看病しました。

 

ようやく身体は元には戻ったものの

言葉と感情は戻ってきません。

 

そんなある日、嵐の夜でした。

シュナが取ってきた金の麦が

雨風にさらされていました。

 

嵐の中、シャナとテパは金の麦を守ります。

 

夜が明け、嵐が過ぎ、ホッとしたとき

シャナが

 

テパ

 

と呼んだのです。

言葉を失ったシュナが

最初に発したのが、

テパの名でした。

 

テパは安堵で涙を流しました。

 

3. 旅の終わり

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出典: http://www.ghibli.jp/shuppan/old/pickup/shuna/

 

金の麦を順調に育てて、

十分な蓄えができたところで

シュナはテパと妹を連れて

自分の国に帰ります。

 

たくさんの金の麦を抱えて。

テパと妹とヤックルと共に。

 

シュナの旅

文字で読んでも正直面白くありません。

絵物語に意味があります。

 

宮崎駿の水彩画のイラストは

シュナが生きる世界を

淡白に、でも鮮明に描いています。

 

一度お手に取って

ページをめくってみてください。

きっと最後のページを開くまで

手が止まらないですよ。

 

 

それでは今日はここまでにしましょう。

次回はまた別の絵物語を紹介します。

 

お楽しみに!

 

 

シュナの旅 (アニメージュ文庫)

シュナの旅 (アニメージュ文庫)