本、読んでみない?

紙の本をこよなく愛する読書マニアによる読書のススメ!本、読んでみない?

普段は見られない景色がそこにある。「女のいない男たち」

皆さんこんばんは!

 

今日は久しぶりの短編小説の紹介です。

前回はキノの旅でしたね!

 

凄腕パースエイダー使いのキノと

人の言葉を話すモトラドエルメス

様々な国を旅するお話でした。

 

キノの旅のように、短編小説ではあるものの

1つ1つのお話が独立しているのではなく

どこか繋がっているような構造をした小説のほうが

シリーズものみたいで面白いですよね。

 

今日ご紹介する本も同様に、

1つのテーマに基づいて、関連性のある短編が収録されています。

 

では、早速いってみましょう。

 

「女のいない男たち」

 

 

1. 村上ワールドの女と男

 

村上春樹の文学を

読んだことはありますか?

 

どんな小説でも

女と男の関わりが

描写されています。

 

それは見方によっては生々しく

見方によっては美しく

 

その受け取り方は人それぞれです。

 

今回は特に

女と男に

フォーカスした作品です。

 

どちらサイドで読むかはあなた次第です。

この作品は

男から見た女

女から見た男が描かれています。

 

ぜひ、普段は見られない景色を見てください。

新発見があることを期待して

ページをめくっていきましょう。

 

 

2. 「女のいない男たち」あらすじ

 

この本の中には女と男の話が全6篇収録されています。

 

「ドライブ・マイ・カー」

「イエスタデイ」

「独立器官」

シェエラザード

「木野」

「女のいない男たち」

 

どれもこれも男性と女性の話なのですが

いつも必ずどちらかが去ってしまうのです。

 

不倫からの病死であったり

浮気からの半自然消滅であったり

 

男女の付き合いは

いつも真っ直ぐには進まず

どこかぐねぐね回り道。

時々壁や崖が現れる。

 

予測不可能なのです。

 

そんな恋愛模様

男性目線からみた女性の姿が描かれており

男性の読者は共感

女性の読者は新たな発見があるのではないでしょうか?

 

3. 女と男の関係性

 

この小説を読んで思うことは

愛や恋が絡むと

人はどうもこじれだして

余計な考えが脳を支配し

冷静な判断ができなくなるようです。

 

もしくは、恋愛においては

 

間違えられない

最高を選びたい

 

そんな気持ちが強すぎるのかもしれません。

 

人の気持ちは十人十色

そして人の道は複雑難解。

 

いつも最良の選択をしているはずなのに

どこかでかけ間違う。

 

それは至極当たり前のように思えてきます。

 

間違ったっていいから

これが最後にならなくてもいいから

思った通りぶつかって

悩んで

泣いて

それでもその先にある何かに手を伸ばして

泥臭く掴んだ恋愛は

きっと今までと違う景色を

見せてくれるような気がします。

 

村上春樹の文学で

短編集はかなり珍しいです。

 

この貴重なストーリーから

あなたはどんな価値を見出しますか?

 

 

それでは今日はここまでにしましょう。

次は絵本を紹介します!

 

お楽しみに。

 

 

女のいない男たち (文春文庫 む 5-14)

女のいない男たち (文春文庫 む 5-14)