本、読んでみない?

紙の本をこよなく愛する読書マニアによる読書のススメ!本、読んでみない?

面白いのはストーリーではなくそのリズム。村上春樹の「風の歌を聴け」

皆さんこんばんは!

 

今日は記念すべき30記事目です!

だから何だという話なのですが

30冊あれば、1日1冊で

まるっと1ヶ月は

本を毎日楽しめるということですよ。

順番通りに読んだら

1ヶ月の最後に読むのが

今回紹介する本になります。

 

村上春樹風の歌を聴け」です。

 

うわー村上春樹かー

苦手なんだよねー

何が面白いかわかんないんだよねー

てか内容もよくわかんないんだよねー

 

 

 

ね。めちゃめちゃわかります。笑

だって、読書メーターの評価だと

200コメントついて、星2.5ですよ?

これだけ聞くと

昨日の「火狩りの王」のほうが

いい評価ですからね。

 

これだけ世界で有名な村上春樹の作品が

なぜか評価は低い。

というより賛否両論ある。

 

なぜなのでしょうか?

 

答えはめちゃくちゃシンプルで

本の楽しみ方が

普通の作品と違うからなのです。

 

 

1. 村上春樹の活躍

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出典: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/村上春樹

 

村上春樹は1979年に

風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞し

デビューしました。

 

1987年に発表し、2009年に

上下巻で1000万部を突破した

大ベストセラー「ノルウェーの森」を

きっかけに村上ブームが始まりました。

 

当時は街中でも、赤と緑の表紙の本を

手に持って歩く人が多く見られたなど

軽く社会現象にもなったそうです。

 

当時の私は、村上春樹の本は

読んだことはありませんでしたが

ノルウェーの森」という名前だけは

よく耳にしたことを覚えています。

 

その後、「海辺のカフカ」や「1Q84」など

様々なヒットを重ねて

現在に至っています。

 

その名は日本だけではなく

海外でも幅広く知られており

翻訳本もかなりの量が流通しています。

 

 

2. 村上ワールド

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出典: https://www.amazon.co.jp/ノルウェイの森-講談社文庫-村上春樹-ebook/dp/B07KVTV42B/ref=nodl_

 

村上春樹

目に見えて素晴らしい功績を残していますが

実際にその本を読んだという方の感想を聞くと

 

本当に素晴らしい本だった!!

面白かった!!

 

と大絶賛する人は

ほとんどいませんでした。

 

なんかよくわかんないんだよね。

もやもやした形で終わるんだよね。

 

そんな声の方が多く聞きました。

 

それもそのはず。

村上春樹のストーリーは

一般的な構造じゃないからです。

 

起承転結がしっかり決まっており

誰にでもわかりやすい展開で

クライマックスは

一番の盛り上がりを見せる。

 

そんな構造では全くありません。

 

めちゃくちゃ簡単に言うと

 

男の人がいて

毎日料理をしてお酒を飲んで

たまに泳いだり本を読んだりして

タバコを吸って女の人と夜を明かし

また料理をしてお酒を飲んで・・・

 

そんな話です。

展開とか、ないです。

派手なクライマックスは

用意されていません。

 

よくある日常なんです。

それだけです。

 

これのどこが面白いの?と

誰もが思うでしょう。

 

村上春樹の面白さは

そのストーリーではなく

文体にあるのです。

 

 

3. 「風の歌を聴け」あらすじ

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出典: https://www.amazon.co.jp/風の歌を聴け-講談社文庫-村上春樹-ebook/dp/B01G6MF4J2/ref=nodl_

 

村上春樹の文体って、何?

 

ますます訳が分からないですよね。

 

簡単に言いますと

村上春樹の文章は

すごく綺麗なリズムになっているのです。

それは、ジャズを聴きながら読むと

よくわかると言われています。

 

ジャズが好きな村上春樹の文体は

1文1文、一言一言が

長すぎず

短すぎず

絶妙なバランスなのです。

 

だから読んでいて心地いい。

読むことに身を委ねられるのです。

 

ストーリー展開に期待して読むと

村上春樹の作品は辛くなるのです。

 

まるで音楽を聴くかのように

そっとページをめくってください。

 

 

では、「風の歌を聴け」です。

あらすじはさっきの通り

ただの日常です。

 

村上ワールドにハマれるかどうか

ぜひ試してみてください。

 

それでは今日ここまでにしましょう。

次回はまた、上橋菜穂子にします!

 

どの作品かは、お楽しみです!

 

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

 
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

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羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

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