本、読んでみない?

紙の本をこよなく愛する読書マニアによる読書のススメ!本、読んでみない?

人間失格な人間ほど、失格なんかじゃない。「人間失格」

皆さんこんばんは!

 

今日は予告どおり

太宰治人間失格を紹介します。

 

あの陰気な小説ね〜

学生の頃授業でやったやった。

 

と思う前に!

一旦脳内をクリアにしてください。

 

つまらないと思いながら読むと

本当につまらないもんです。

 

だって本の世界に入りきれてないですから。

 

ちゃんと楽しめるように

まずは作者から見ていきましょう。

 

 

1. 太宰治の最期

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出典: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/太宰治

 

太宰治(1909年6月〜1948年6月)は

その39年という短い生涯を

愛人との自殺で幕引きしました。

 

 

この時点で気が滅入りますね。笑

 

 

では話の焦点を変えましょう。

太宰治

小説を書くのが嫌になった。

と遺書のようなものを

残していたらしいです。

 

しかし、入水自殺した現場には

下駄で強く踏ん張ったような跡

残っていたそうなのです。

 

なぜ?

 

その理由はもはやわかりませんが

何らかの理由で

入水を拒んだ瞬間があったことは

確かだと思います。

 

本当は生きたかった。

でも踏み止まるにはあと一息力が足りなかった。

 

それは

 

 

恥の多い生涯を送ってきたからです。

 

 

 

2. 「人間失格」あらすじ

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出典: https://www.amazon.co.jp/人間失格-集英社文庫-太宰-治/dp/4087520013/ref=nodl_

 

主人公の葉蔵は、お金持ちの坊ちゃんです。

まともに生きていれば

何不自由なく生きれたはずの男が

なぜ恥の多い人生を歩んだのか。

 

それは、幼い頃から始まります。

 

葉蔵は人の気持ちがわからない子どもでした。

人が何を考えているのか

何を思っているのか

全く見当もつかないのです。

 

そんな他人とうまくやるために

葉蔵はピエロを演じます。

 

くだらないことをして

人を笑わせることで

自分を誤魔化そうとしたのです。

 

本当は、

何を考えているかわからない他人が

恐いのです。

 

こいつは嘘ばっかりで

人を騙してばかりのピエロだと

周りにバレたらどうしよう。

 

人嫌いの葉蔵が何より恐れたのは

人に理解されなくなることでした。

 

そんな恐怖を振り払うべく

酒や女に溺れる堕落した生活を

送るようになります。

 

酒は現実逃避の手段。

女は束の間の理解者。

 

そして葉蔵は何度も何度も

自殺しようとするのです。

 

薬、酒、女。

 

恐怖から逃れる手段が

たったこの3つだったことが

とうとう彼を

精神病院まで追い込むことになるのです。

 

そんな自分を

 

人間失格

 

というのです。

 

 

3. 結局何が面白いの?

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出典: https://www.google.co.jp/amp/s/eiga.com/amp/news/20190322/2/

 

あらすじを読んで

面白いと思った方は

相当なすごいと思います。

 

ぶっちゃけ、残念な青年の話以外の

何物でもないでしょう。

 

ただ、葉蔵という存在が

酒や女に溺れた理由が

とても純粋であることに

気がつきましたか?

 

快楽のためではないのです。

全ては恐怖から身を守るため。

 

葉蔵はただのダメ人間なんかじゃない。

他人を理解したい

他人から理解されたい

そう望んでいたに過ぎないのです。

 

本当のダメ人間なら

恥の多い人生なんて、思わないでしょう。

 

本当にロクでもない人間なら

他人に歩み寄ったりしないでしょう。

 

葉蔵は

きっと誰よりも他人のことを考え

他人と生きていたいと

そう思える人だったはずなのです。

 

もっと他の生き方があったはず。

そう思わずにはいられないのです。

 

葉蔵と同じように

酒や女に溺れた太宰治

小説を書くのが嫌になって自殺したと

遺書に残していますが

 

本当は自分は

人から理解されたかった

 

それだけを望んで小説を書いたのかもしれませんね。

 

9月13日公開の

人間失格 太宰治と3人の女たち」は

人間失格の誕生秘話を語ったものらしいです。

 

太宰治が何を思って残した小説なのか

映画で確かめてみるのも

面白いかもしれませんね。

 

それでは、今日はここまでにしましょう。

次は何がいいですかね?

 

人生とは何か

という流れで、偉人の伝記でもいってみましょうか!

 

お楽しみに!

 

 

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